今注目のフードシェアリングサービスが食品廃棄(フードロス)を減らす!
食品廃棄、英語で言うとフードロス、これは正直自分にとっても課題ですね。
捨てないようにと買っても、最終的にもはや食べられる状態ではなくなってから気付いて捨てる、とてももったいないです。
買う量を減らしたり、保存方法を変えたり、解決方法はいろいろあると思うのですが、その内の1つがフードシェアリングサービスです。
今回はそもそものフードロスの現状、そして解決する取り組みである、フードシェアを展開するサービスについてお伝えしたいと思います。
目次
食品廃棄(フードロス)とは?
食料廃棄事情
食品廃棄(フードロス)は人間が食べるために作られた食料が、実際に食べられてしまう前に捨てられてしまうことを言います。
平成29年度の農林水産省のフードロスのデータを確認してみたのですが以下の通りでした。
一般家庭:284万トン
食品関連事業者(飲食店・食品メーカー・小売店等):328万トン
合計すると2017年度のフードロスは612万トン(推計値)です。
国連WFPによる世界全体の食料援助量(2014年)は320tなので、世界で援助されている約2倍の量の食料が日本一ヵ国だけで毎年捨てられていることになります。
個人的には圧倒的に飲食関連の廃棄が一般家庭より多いのだろうと予想していたのですが、意外にも4対6程の割合で一般家庭からの食品廃棄もかなり多い、というより飲食事業の廃棄にほぼ匹敵しそうなことが分かりました。
これはけっこう驚きでした。
自分の飲食店でのアルバイト経験
確かに自身も、とりわけ夏には食べられなくなってしまい食品を捨ててしまうことが時々あります。
けれど、正直レストランやスーパー等飲食店の比ではないと思っていました。
学生時代と卒業後に何度か飲食店でアルバイトしたことがあったのですが、本当に毎日すごい量の食品を捨てていたからです。
まず、食べ残しが多かったです。
料理も自分自身が食べているので、決してまずいわけではないのですが、それでも残される方は料理の半分近く、中にはこれほとんど手を付けていないのではといった状態で残されることもありました。
ゴミ箱に捨てる時には自分もけっこうな罪悪感を感じました。
その他お店で賞味期限寸前のケーキ等も、最後にまとめてゴミ箱にぽいなんです。
お店で出したら1個500円近くするケーキが何個もそのままゴミ箱にぽいです。
最初の方は捨てるんだったら自分全部持って帰ります、と持って帰って食べていたのですが(今思うとここに関してはかなり大らかなお店だった、というかラッキーと思ってた)、さすがに毎回持って帰って食べていると、贅沢な話ではありますがどんなにおいしいケーキでもさすがにあきる、もはや最後の方はギブアップして持ち帰らず捨ててしまっていたと思います。
小さな個人店でこの状況なので、チェーン店等はこの比ではないと思います。
フードシェアリングとは?
このフードロスを解決するための取り組みの一つがフードシェアリングです。
文字通りフードをシェアすることなのですが、どのような仕組みになっているのでしょうか?
TABETE
引用元 : TABETE
まずこれはレストラン・カフェ・惣菜店等の飲食店が登録をします。
飲食店では、品切れ等で料理を提供できないと、機会損失となるだけでなく、顧客満足度も下がってしまうため、食材を多めに注文・準備したりしています。
作られた料理が少しいびつだったりして見た目があまり良くない場合も、食べて全然問題ないとしても失敗作として捨てられることもあります。
また、予約を受けても直前でキャンセルとなってしまい、最終的に準備された料理がまるまる残ってしまう場合もあります。
そんな時に、フードシェアリングサービスの1つであるTABETEに飲食店がその料理や食品を登録しておくと、ここに登録した個人のユーザーが通常よりも圧倒的に低価格で料理を楽しめるという仕組みです。
TABETEのサイトに個人が登録すると、その日にお店がアップロードした料理や食材の値段などが表示されるので、それを確認して注文をし、お店まで取りに行くという仕組みです。
現在TABETEはまだ試験運用中で今年2018年の春頃から本格的に始動するようです。
ちなみに渋谷にあるVANDALISMというハンバーガーショップは既に試験運用に参加しており、1500円のハンバーガーがなんと700円で購入できるそうです。
こちらも春から一般に向け本格始動のようです。
ウェブサイト (FaceBook):https://www.facebook.com/tabetejp/
Reduce Go
引用元 : Reduce Go
こちらのReduce GoもTABETEと似たサービスですね。
飲食店・小売店の期限が間近になったもの、見た目などの理由で料理として出せないものをシェアするサービスです。
ただ大きな違いもあります。
それはこちらは月額制で利用するのに1980円毎月かかる点です。
登録すると1日に2回まで利用できるそうです。
これは飲食店に関しては毎月定額が支払われ、食材のロス分を補うことになるのでありがたい仕組みですね。
ただ利用者側の立場ですと、毎月代金を支払うので、それなりのバリエーションやサービスの質も求めることになると思います。
TABETEにしてもReduce Goにしても企業理念はフードロスを削減していくこと。
どちらも同じ理想に向け今後広がっていく可能性のあるサービスだと思います。
ウェブサイト:https://reducego.jp/
KURADASHI.jp
引用元 : KURADASHI.jp
こちらのKURADASHI.jpは、食品メーカーを中心に賞味期限間近の商品、もしくは期間限定で売れ残ってしまった商品等を販売しています。
自分が確認した時には、プレミアムスムージー、ミドリムシグリーンティー、どん兵衛、抹茶ミルクプリン、本醸造醤油と溝のセット、スーパーオールインワンジェル等々が掲載されていました。
普通にスーパーに置いてある商品もたくさんあり、価格は自分が見た限りでは全て半額以下で、かなりお買い得だなと思いました。
食品が中心ですが、その他に化粧品会社の商品等も少し掲載してありました。
ちなみにKURADASHI.jpに掲載されている商品には全て社会活動団体への支援金額が設定されているので、購入することでその金額の一部がそのまま社会活動団体へ寄付されます。
内容は環境保護支援・動物保護支援・医療支援・社会福祉支援等を中心とした社会活動団体に寄付される仕組みです。
お得に買えてフードロスにもつながるだけでなく、社会活動にも貢献できるということですね。
活動支援の詳細な内容についても、レポートにて報告されるようです。
利用するには会員登録が必要ですが、一般会員でしたら無料で登録できます。
プレミアム会員は有料で月額324円かかりはしますが、どの商品を何度購入しても送料は無料になります。
もし頻繁に利用される場合にはプレミアム会員になった方がお得かもしれません。
ウェブサイト:https://www.kuradashi.jp/
Otameshi
Otameshiも上記KURADASHI.jpと似ているかもしれません。
こちらも、まだ十分食べられるのに賞味期限が近かったり、期間限定のプロモーションで使われ、後は廃棄されてしまう商品等を扱っています。
食品だけでなく、日用品や衣料品、ペット用品等、同様の理由で廃棄されてしまう商品を幅広く扱っています。
“まだ使える商品を使いたい人に届ける”、このコンセプトの下Otameshiは立ち上げられました。
仕組みとしては、コンセプトに共感したメーカーから従来廃棄されていた商品を提供してもらい、品質に全く問題がなかった食品・商品だけを定価より低価格で販売するというものです。
実際自分が商品を確認した時には、お店でもよく見かける食品や飲み物が半額近く、もしくは半額以下の値段で販売されていました。
お~いお茶、午後の紅茶、ミツカンりんご酢、シェ・スタバのラングドシャ、ヱスビー食品濃いクリームシチュー等々です。
赤ちゃん向けの商品から、犬や猫のペット向け用品まで扱っていました。
また、扱っていたペット向け食品に関しては、無添加や国産野菜等、こだわりのペットフードが揃っていました。
Otameshiの良い部分は、商品を購入することで、同時に費用の一部を好きな支援団体に寄付できることです。
環境保護団体、動物保護団体等、多岐の団体から選ぶことができます。
こちらも上記KURADASHI.jpと一緒ですね。
Otameshiは会員登録なしで無料で利用できてしまう部分も手軽で良い点です。
ですが無料会員登録をした場合には、会員だけの限定商品も購入することができるようにもなります。
食品廃棄を減らせ、購入者もリーズナブルな価格で購入できる、そしてその費用が社会貢献団体に還元される。
素晴らしい仕組みだと感じました。
ウェブサイト:Otameshi
まとめ
フードテック、食とITの融合によって生まれた上記のようなフードシェアリングは飲食店にとっても私達にとってもありがたいですね!
最初は東京都内を中心としてサービスが開始されますが、軌道に乗ったら全国に広がっていくのではないかと思います。
利益だけでなく、食品の廃棄を減らすという理念を持った企業・サービスが広がっていくのは素晴らしいことだと思います。
後は個人的なフードロスもしっかり、取り組んでいかなくては!
大量に買わない、買ったらなるべく早く調理して冷蔵庫で永眠させない、作り過ぎたら冷凍保存、ここら辺を意識していけば捨てずに済むはず!
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