有機野菜・食材宅配会社の放射能検査による安全性確認6社まとめ!
有機野菜や食材を宅配するサービスはここ数年でかなり増えましたが、農薬以外に放射能の検査まで厳格に実施しているかどうかも気になるところです。
赤ちゃんや小さな子供がいるご家庭ではとりわけ気になる部分です。
自分自身が複数の有機野菜や食材の宅配サービスを利用している経験からも、ここでは放射能検査を厳格に行っている6社のサービスをご紹介したいと思います。
※ ご紹介する順番は特にランキング形式など一切関係はありませんのでご留意ください。
目次
有機野菜・食材宅配会社6社の放射能検査に関する共通点
ここでご紹介する6社は、食材宅配サービスの中でもとりわけ厳格に放射能検査を実施・公表している大手の宅配サービスとなります。
どの宅配会社も残留放射性セシウムの基準値は国の基準値の最低でも半分以下となります。
また、放射能検査には高精度の検査器として知られるNaI(Tl)ガンマ線スペクトロメータやシンチレーションカウンターを使用しています。
食材によってはさらに高精度のゲルマニウム半導体検出器を使用している部分も共通します。
最初からゲルマニウム半導体検出器のみを使用し検査している宅配会社もあります。
ゲルマニウム半導体検出器は超高精度の検査を実施することができる農水省指定の検査機関も使用する高精度精密分析装置となります。
その他には、放射能に対する取り組みと放射性物質の検査結果を全てウェブサイト上で公表している部分も共通しています。
放射能検査が厳格な有機野菜・食材宅配会社大手6社
ビオマルシェ
引用元 : ビオマルシェ
ビオマルシェは数ある有機宅配サービスの中でもトップクラスの厳しい放射能検査基準を設けています。
残留放射性セシウムの基準値は政府の基準値よりはるかに厳格です。
飲料水・牛乳・一般食品・乳幼児食品はどれも政府の基準値の1/10です。
放射能検査では、NaI(Tl)ガンマ線スペクトロメータを使用し残留放射性物質を検査します。
この検査器は放射性物質であるヨウ素131とセシウム134・137の種類を特定することができます。
また、検査により異常値が認められた場合、第3者機関に依頼し飲料水・牛乳・乳幼児食品の委託検査も行っています。
ここでは超高精度検査機器のゲルマニウム半導体検出器をサンプリング検査が行われます。
これらの全ての検査結果はビオ・マルシェのホームページ上で公表され確認することができます。
大地を守る会
引用元 : 大地を守る会
大地を守る会は国の基準値よりさらに厳格な放射能の検査基準を設けいています。
牛乳・乳幼児食品・一般食品は、政府の設定する残留放射性セシウムの基準値と比べどれも半分~1/10です。
また、NaI (Tl) ガンマ線スペクトロメータを4台とゲルマニウム半導体検出器を1台使用し独自の測定もおこなっています。
ゲルマニウム半導体検出器は子どもが食べる頻度が高いと想定される商品に重点して行われます。
検査器による検出限界値は検体によって異なってきます。
飲料水・飲用茶・牛乳・卵・肉類・ベビーフード・ジュース・乳製品・パンは3Bq/kgです。
野菜・穀類・魚・その他全ての食品は10Bq/kgです。
その他、外部機関である放射能汚染食品測定室でも放射能の測定を実施しています。
これら全ての測定結果は大地を守る会の公式ページ内でも毎年公表されています。
お子さんのいるご家庭向けにも、不検出であった野菜や西・北海道の食材を中心としたコースである子ども安心コースといったものもあります。
大地を守る会の残留放射性物質の検査結果(ページ内後半部に記載)
オイシックス
オイシックスは放射能検査にガンマ線スペクトル装置(γ線スペクトル分析装置)を使用しています。
加えて、2013年からはゲルマニウム半導体検出器も使用し検査を行っています。
検出限界値の設定は5-10Bq/kgです。
その他にグリーンチェック商品というカテゴリーも設けています。
グリーンチェック商品は放射性ヨウ素及び放射性セシウムの不検出を確認した商品となります。
放射能が不検出の食材のみを注文したい場合はこのグリーンチェック商品内から選択することができます。
その他、不検出商品のみに絞ったお試しセットもあります。
国の基準値との比較表だけは公表がありませんでした。
検出があった場合のみその内容について公表するとのことでした。
生活クラブ
引用元 : 生活クラブ
生活クラブの放射能検査の実績は日本国内でもトップレベルの量です。
2021年10月4日時点での検査数は132128 件と民間の中では最多の検査数となります。
残留放射性セシウムの基準値は政府よりも厳格な独自の基準値を設けています。
乳幼児食品・飲料水・牛乳・一般食品は政府基準の半分~1/10となります。
これは大地を守る会とほとんど同様の基準値です。
検査器にはシンチレーションカウンター5台とゲルマニウム半導体検出器1台を使用し検査しています。
シンチレーションカウンターはヨウ化ナトリウムやヨウ化セシウムの結晶を放射線で光らせて測る機械のことです。
ゲルマニウム半導体検出器は乳児用食品・飲料水・牛乳・米に対して使用され、その他に検出下限値の目標が2.5Bq/kgの食品の多くにも使用されています。
これらの検査結果は全て生活クラブのウェブサイト上で公表されており、放射能検査結果データベースから確認することができます。
また、すくすくカタログのカテゴリー内からは不検出の食材を選ぶことができます。
乳幼児のいるご家庭で放射能不検出の食品を探したい場合、このすくすくカタログから確認することができます。
パルシステム
引用元 : パルシステム
パルシステムはゲルマニウム半導体検出器を2台使用し放射能検査を行っています。
今回ご紹介する宅配会社の中で、高精度のゲルマニウム半導体検出器を最初から使用し検査しているのはパルシステムと次にご紹介するらでぃっしゅぼーやのみです。
他の宅配会社でもゲルマニウム半導体検出器は使用していますが、あくまで第一段階の検査で異常が検出されたものやサンプリングとしての検査、子どもが食べる頻度が高い商品に対して基本的にゲルマニウム半導体検出器が使用される形です。
パルシステムが放射能物質の検査を行っているのは下記地域となります。
農畜産物とその加工品に関しては、北海道を除く東日本産(新潟・長野・静岡以東の本州産)。
水産物とその加工品に関しては、日本沿岸・近海・北太平洋の一部と、国内の淡水産水産物。
一般食品の放射能検査の検出限界値は3Bq/kg、乳幼児向け商品に関しては1Bq/kgに設定されています。
これも他者と比べ総合的に最も厳しい水準です。
全ての放射性物質に関する検査結果もパルシステムのウェブサイト上で公表されています。
らでぃっしゅぼーや
引用元 : らでぃっしゅぼーや
らでぃっしゅぼーやは放射性物質の自主規制値を不検出~国の基準の2分の1以下に設定しています。
検査対象の地域は関東から東北にかけ17都県となります。
検査はゲルマニウム半導体検出器を使用し行われます。
この検査は専門の分析機関、またはらでぃっしゅぼーやの検査施設で実施されます。
検査結果もウェブサイト上から全て確認することができます。
放射能検査を実施する有機野菜・食材宅配会社6社まとめ
上記にあげた6社はどこも高精度の検査機を使用し、状況や食品に応じてさらに高精度の検査機を用いて放射能検査を実施しています。
また、その検査結果も全てウェブサイト上から確認することができます。
中には大地を守る会の子ども安心コースやオイシックスのグリーンチェック商品、生活クラブのすくすくカタログなど、とりわけ厳格に検査したコースやカタログ・商品等から選べるサービスもあります。
国と比べ放射性物質の自主規制値をどのぐらいまで抑えて設定しているか、検査器による検出限界値をいくつに設定しているかも判断する際の基準となります。
後は放射能検査以外の部分でそれぞれの宅配サービスに特徴があるので、好みに合うかどうかで判断しても良いかもしれませんね。