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紙の本を買いなよ、電子書籍は味気ない。槙島が語った言葉について考察してみました

2023年5月23日

PSYCHO-PATH(サイコパス)
 

紙の本を買いなよ。電子書籍は味気ない。

「PSYCHO-PATH(サイコパス)」の天才的知能犯である槙島聖護が語った言葉です。

このセリフを聞くまでは、やっぱ電子書籍の方がなにかと便利、と思っていたのですが、確かに槙島の言うことにも一理あるかもしれない、と考えさせられたのでした。

ここでは槙島聖護の言葉を元に紙の本のメリットデメリットについても考察してみたいと思います。



槙島聖護が語った紙の本を買いなよについて考察

槙島聖護が語った“紙の本を読みなよ”、というセリフはPSYCHO-PASS1期15話ででてきます。

フィリップ・K・ディック著の「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」を入門書として共犯者のチェに勧める槙島。

その際、ダウンロードして読むと答えるチェとの一連の会話は下記の通りです。

チェ
“ダウンロードしておきます。”

槙島
“紙の本を買いなよ。電子書籍は味気ない。”

チェ
“そういうもんですかねえ。”

槙島
“本はね、ただ文字を読むんじゃない。自分の感覚を調整するためのツールでもある。”

チェ
“調整?”

槙島
“調子の悪い時に本の内容が頭に入ってこないことがある。
そういう時は、何が読書の邪魔をしているか考える。
調子が悪い時でもスラスラと内容が入ってくる本もある。
何故そうなのか考える。
精神的な調律、チューニングみたいなものかな。
調律する際大事なのは、紙に指で触れている感覚や、本をペラペラめくった時、瞬間的に脳の神経を刺激するものだ。”

サイコパス製作委員会より引用

本にふれる触感

なるほど、と思いました。

本と電子書籍を比べる際、量としての物・持ち運びの手軽さなどばかりに目を向けていましたが、触感や脳への影響という側面もあります。

確かに実物の本には紙のページに触れてめくる、という“体験”が発生します。

その紙も自体も、紙の質によって厚くてざらつきがあったり、薄くてさっと滑らかな肌触りだったり。

ページをめくる音

ページをめくる際にも音が発生します。
こちらも紙の質によって音の質も変わり、聴覚を刺激します。

自律神経を刺激するASMRは何年も前からYouTube等でとても人気ですね。

ASMRは直訳すると、“自律感覚絶頂反応”となり、人間が聴覚・視覚を通じた刺激を通して心地よいと感じる反応や感覚のことです。

物があるからこそ触れられ、その物が発生させる音があります。
どちらも最終的に聴覚・脳を刺激します。

本の匂い

特に槙島が語っていたことではありませんが、仮に古い中古の本だった場合、好き嫌いは別として本そのものの匂いがする時があります。

嗅覚を刺激することもあります。

精神の調律とチューニング

精神的な調律・チューニングという部分についても槙島は語っていました。
精神への影響もあるということですね。

これはある種ヨガや座禅・瞑想にも近い部分があるかもしれません。

先日海外の友達と話していて、彼は日本料理を作ることが好きで、没頭することができたと語っていました。
作っている瞬間は、ある種瞑想にも近い状態で作ることができた、とのことでした。

最初聞いた時は、料理と瞑想???となったのですが、話を聞いてそ~か、と思いました。

料理をする間は神経を研ぎ澄まして料理だけに集中・没頭することができたのだそうです。
作っていたのが寿司だったのでなおさらだったと思います。

ヨガも座禅も瞑想も、そして料理さえも精神の調律・チューニングとしての役割を果たすのです。

また、ここで大切になってくるのは、“内省”です。
なぜすらすら頭に入るのか?なぜ今日は集中できないのか?

ページに触れて考えることで新たな気付きのきっかけともなります。

紙の本のメリットデメリットについて考えてみる

っという流れだとやっぱり最終的には紙の本だな、ともなりそうですが、自分はそれぞれメリットデメリット、人によっても合う合わないがあると思います。

メリット

体験ができる

実際の本に触れてページをめくって、という身体を通した“体験”をすることができます。

なにか物事を記憶する場合、ただ見るだけよりも実際に五感を通して体験した方が身体にも脳にもより強く定着します。

これは実物の本があるからこそできる体験なのです。

いつでも手軽に読める

さっと出してぱっとめくる、というのも実物の本だからこそできます。

電子書籍も手軽に読め付箋をつけたりできますが、目当ての本や付箋にたどり着くまでに少し時間がかかってしまいます。

目にはいった瞬間さっと手に取って瞬時にしおりの位置から続きを読める実物の本の方が手軽さでは勝ります。

記憶に強く残る

これは自分に関しては、という意味ですが、紙の本は記憶に強く残ります。

やっぱり触れてめくって、という行為が関係しているのかもしれません。

後は電子書籍よりぱっと自分は読め、何度も読み返したりする本もあるので、その分記憶にも定着します。

強く記憶に残したい本等は自分は実物の本を買うようにしています。
逆に娯楽的な本は電子書籍でいいかな、と思っています。

物としての価値がある

本は物としての価値をもちます。

著名な作家が書いた初版の本等はかなりの高額で取引きされていることもあります。
サインなどが入っていると尚更ですね。

また、仮に市場での価値がほとんどなくても、大切な人からもらった本は自分にとって価値をもちます。

同じ本がごまんと世界で売られていても、その本は自分にとって価格では計れない特別な価値をもつものとなります。

本には読んだ人・送った人の想いも宿るのです。

デメリット

場所をとる

もう言うまでもないことですが、これが紙の本の最大のデメリットかもしれません。

本が好きであればあるほど悩まされるはずです。

どうしても本は場所をとってしまいます。

自分も漫画本等けっこう売りました。
今も本棚は2つありますが、もはや重さに耐えきれず棚が傾いちゃってます。

そして積読になってる本もたくさん・・

物としてスペースを取る部分が本の大きなデメリットかもしれません。

価格がそこそこする

価格では電子書籍に軍配が上がりますね。

本はとりわけ新書ですとそれなりの値段がします。

電子書籍ですと同じ本でも半額近くで買えたりします。
月額980円といった低価格の読み放題サービス等もあったりします。

コスト面だけでとった場合、電子書籍の方が圧倒的に安いですね。

エコではないかも

実物の本は作り出すのに材料・エネルギーがかかります。
また、最終的に処分する際にも二酸化炭素が発生します。

電子書籍はデータなので物質的な素材は必要ありませんし(大元の電子書籍リーダーをのぞいて)、処分する際に燃やす必要もありません。

物質ではない電子書籍の方がエコかもしれません。

ただ、電子書籍も電子書籍リーダー自体は物なので作りだすのにエネルギーがいります。
コルタンといった鉱石を含む鉱物の採掘も必要です。

バッテリーの生産に水と電力も使い、窒素酸化物・硫黄酸化物が大気に放出されます。

一概にどちらが環境にやさしいと言えないので難しい部分でもあります。

槙島聖護の言葉の考察まとめ

“紙の本を買いなよ”

槙島聖護がそう語った時、正直自分には意外でした。

冷徹合理的に物事を考える犯罪者だったので、紙の本といったアナログなものを支持するとは思っていなかったからです。

ですが、槙島は確かに安全と幸せが確約された社会、そこに従順に従う人間に反旗を翻した人間でもありました。

人間は自らの意思に基づいて行動した時に価値を持つ。
己の意志を問うこともせず、システムの信託のままに生きる人間に本当に価値はあるのか。

そんなことも語っていました。

デジタル管理された社会において、あえてアナログな物としての本を選んで読む、という行為は槙島の追う理念と違わなかったのかもしれません。

紙としての本か、データとしての本か、それぞれにメリット・デメリットがあります。

自分も実際に下記電子書籍を発行してみていろいろ感じた部分があります。

小さな気づきが人生を大きく変える: 人生をカラフルにする50の気づき

 

個人的には物質かデータか以上に、それを自分は果たしてどう読むのか、の方が大切な気もします。

PSYCHO-PASS

ウェブサイト:http://psycho-pass.com/
セリフ引用元:著者:橋野サル 原作:サイコパス製作委員会

| 電子書籍99円で出版しました |


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