当サイトでは記事内にプロモーション広告を利用しています

スタバにマック、プラスチックストローがアメリカで次々に廃止!

2018年7月28日

ジュースを飲む女性と男性 (スタバ・マックのストロー廃止)イメージ)

スターバックスマクドナルドアメリカン航空アラスカ航空と今世界で大手企業が次々とプラスチックの使用を廃止し始めています。

なぜ突然大きく騒がれるようになったのでしょう?

今、世界では環境問題についての意識がこれまでにない程急速に高まっています。
スタバやマックというお店レベルではなく、政府レベルで条例で禁止する等、プラスチック製品廃止に向け本格的に取り組み始めています。

ここでは、“なぜ今世界がプラスチックの廃止といった環境保護に向け急速にシフトし始めたのか?”、ということも含めて、各企業の取り組みをお伝えしたいと思います。



今ゴミ問題が世界で大きな注目を浴びる理由

浜辺と捨てられたゴミ(ゴミ問題イメージ)

鼻にプラスチックのストローが突き刺さったウミガメの動画を見た方も多いと思います。
解剖した海鳥や鯨の胃から大量のプラスチックのゴミが出てくるということも。

今ゴミ問題が大きく世界ではニュース等で取り上げられています。
とりわけ“海に投棄されるゴミ”

人間が生み出すプラスチックのゴミによって海洋が汚され、海洋の生物が被害にあって死んでいる状況です。
実際に毎年100万羽の海鳥と10万の海洋の哺乳類がプラスチックのゴミによって死んでいると言われています。

プラスチックもしっかりとリサイクルされればまだよいのかもしれません、が、その9割以上は埋め立て地にいくか海に投棄されています。
実際に世界中のプラスチック製品でリサイクルされるものは全体の9%だけです。
プラスチックのストローに関しては、その形や大きさのためにそのほとんどがリサイクルされることなく、埋め立て地か最終的に海に辿り着きます。

埋め立て地にいったゴミも海に投棄されたゴミも、数百年数千年と半永久的に地球に残り続けます。
人間が捨てるゴミによって、人間の住む地球が汚染され、人間の住む場所も益々ゴミに覆われていっている状況です。
最終的に海の食物連鎖によって、食としてプラスチックは人間の体内に戻ってくることになります。

2018年現在、地球全体の人口は約75億5千万人ですが、2050年には93億人になるのだそうです。
1秒に約2.5人程増えていることになりますが、ごみの量も単純に現在の2.5倍、もしくはそれ以上になります。
というのも人口増加が激しいのは主に発展途上国、リサイクルに対する意識やそもそもリサイクルの設備自体が整っている可能性が低いからです。

今もごみ問題は悲惨な状況ですが、このまま放置しておくと、これまでの倍以上、というより現時点で取り返しのつかない地点に到達しつつあります。

海外ではYouTube動画などでその悲惨な状況が拡散し、多くの一般の消費者が注目するようになりました。
とりわけイギリスBBCの番組であるブループラネットⅡ(Blue Planetet Ⅱ)の動画は、海洋汚染に対する市民の関心を劇的に高めました。
スターバックスも過去に環境保護団体から使い捨てのストローやカップに対して改善が必要だと強い指摘を受けています。

一般消費者や各団体からの声、また地球レベルで企業と政府が本格的に取り組まなければならない段階に到達してしまった、これらが今急速に世界が環境保護にシフトしている理由だと感じます。

スターバックスの取り組み

Starbucks Coffee ☕さん(@starbucks)がシェアした投稿

スターバックス2020年までに世界中の店舗でプラスチック製ストローの使用を全面禁止すると発表しました。
ストローの代わりにシッピーカップ(sippy cups)と呼ばれる特別なフタを現在利用しています。
このシッピーカップは上記写真の通り、飲み口が少し突き出る形になっていて、ストローなしで直接口をつけて飲むことのできるフタです。

世界に約2万8000の店舗を持つスターバックスでは、これまで毎年およそ10億本のプラスチックストローが使用されていました。
この最終的にゴミとなる10億本のストローが、このシッピーカップによって必要なくなったのです。

シッピーカップはポリプロピレンから作られており、リサイクルも可能です。

ただ、ストローがないと飲むことが難しいドリンクもあります。
フラペチーノ等特定のドリンクのみストローは提供されます。
そのストローもプラスチック製ではなく、紙から作られたもの、もしくは最終的に自然に還るストローとなります。

身体が不自由な人、身体的な理由でやはりストローがないと不便な人に関してもこのストローは提供されます。

また、アメリカのスターバックスでは、リユーズのストロー、またはコップやタンブラーを持参した場合、10セントのディスカウントとなるそうです。

スターバックスのCEOであるケビン・ジョンソンはこう述べています。

“これはより持続可能な方法で環境に優しいコーヒーを提供するという、私達の掲げる大きな目標を達成するための意義ある画期的な一歩となります。”

マクドナルドの取り組み

マックシェイクとストロー
引用元 : live doorブログ

マクドナルドプラスチック製のストローを廃止していくことを2018年6月に発表しました。
プラスチックのストローを紙製のストローに切り替えていく予定です。

今年2018年9月からイギリスとアイルランドの2ヵ国で開始され、2019年には完全に紙製ストローへの移行が完了する予定だそうです。

両国のマクドナルドは総計1361店舗に及び、イギリスだけで一日180万本のストローが消費されます。
このプラスチックのストローが2019年には全て紙のストローとなるのです。

最終的にはプラスチック製ストローだけでなく、ハンバーガーを包装している紙や箱、袋等も2025年までに全てリサイクルが可能な素材に切り替えることを誓っています。

日本のマクドナルドにおける取組みは現在未定ではありましたが、本社が2025年までに全世界の店舗で統一させるということなので、これに従ってストロー及びその他の包装物も環境に配慮されたもので代用されることと思われます。

ただ、マクドナルドのプラスチック製ストロー廃止への取り組みは、株主からは賛同をほとんど得られませんでした。
2018年5月の年次株主総会で、マクドナルドの取組みに対して実際に賛成の票を投じた株主は8%以下“ビジネス的なリスク”、という点において賛同を得られなかった形です。

アメリカン航空とアラスカ航空の取り組み

飛行機機内

スターバックスとマクドナルドだけでなく航空会社も、環境に配慮したストローを使い始めています。

アメリカン航空アラスカ航空の2社は、同社のラウンジや機内におけるプラスチックストローとコーヒー等飲み物をかき混ぜる際使用するスティックを廃止することを決定しました。

空港内ではプラスチック製ストローの代わりに自然分解が可能なストロー木製のスティックが使用されています。
機内では代替品として、竹や白樺でできたより環境に配慮したスティック等が使用されています。(アメリカン航空に関しては2018年11月から切り替える予定です)

アラスカ航空は、搭乗客1人あたりにおいて使用されリサイクルのできなかったプラスチック製品の量を2020年までに70%まで削減することを目標として掲げています。

脱プラスチックに向けた世界の動き

脱プラスチックに向けた世界の動き

アメリカ

現在アメリカのシアトルでは、スターバックスやマクドナルドだけでなく、レストラン、カフェ、その他の食品サービス業でもプラスチック製のストローやフォーク等の提供が条約で禁止されています。

イギリス

イギリスのメイ首相は、25年以内にプラスチック製ストロー含め必要な限り全てのプラスチック製品を廃止していく、環境問題においてイギリスは世界をけん引していくということを約束しました。

EU(欧州連合)

EU(欧州連合)も2018年5月にストロー、ナイフ、フォーク、お皿とプラスチック製品に関する禁止措置を提案・計画しています。

インド

インド政府使い捨てのプラスチック製品を2022年までに禁止する方針を示しています。

中国

中国は今年の1月に世界各国からのプラスチック資源・プラスチックゴミの輸入を全面禁止しました。
中国ショックとも呼ばれるこの出来事に世界中がとまどい、またゴミが行き場を失っています。
使用済みペットボトルの7割強を中国へ送っていた日本も廃プラスチック輸出業者含め大きな打撃を受けています。




まとめ

地球儀と草(まとめ用イメージ画像)

正直プラスチックは便利です。
夏のうだるような暑さの中、ペットボトルが売っていたら、すぐ手が伸びます。
日本は食品も1つ1つ丁寧に包装され、見た目も綺麗で衛生的です。

ですが、それらは1度使用したら全てゴミとなります。

確かに日本はペットボトル等はリサイクル率が高いです、
と言いたいところですが、実際には使用済みのペットボトルの7割は中国にこれまで送られていたのです。
その中国も今はプラスチック資源・ゴミの輸入を全面禁止しています。

自分も正直、スーパーでお惣菜買ったり、飲み物買ったり、その他もろもろ商品買ったりします。
そして、もちろんもれなくプラスチック製品も同時についてきます。

なにげなく買っている商品ですが、それを買うということは、そこにあるもの・ことを支持したということになります。
その企業に、その商品に、それが及ぼす影響に、自分の1票を投じて支持をしたということになります。

自分もただ美味しそう、デザインが好み、と特に考えず手が伸びることがあります。
ですが、購入する・買う、という行為に関し、時に深く考える必要があります。
ただ、正直消費者だけではどうしようもない気もします、なぜなら他を選びたくてもそもそも選択肢がなければ、その選択肢内から選ばざるをえないからです。

国と企業が本気になって動く必要があると感じます。
利益はもちろん大切です、ですが、それと引き換えにどんなにお金を積んでも買うことのできない未来が奪われてしまう可能性があります。

今世界が環境保護に関し大きく動く中、日本は少し取り残されている気がします。
取り残されて良いものも世の中にはいろいろあるかもしれませんが、取り残されてはいけないもの、むしろ率先していかなければならないものもあります。

自分も、ペットボトルを買う代わりに水筒を持参する。
スタバに行くことがあれば、マグカップを持参する(と言ってもそもそもあまり中でお茶することもあまりありませんが)。
家で料理する割合をもっと増やす(惣菜等出来合い品を買ってしまうことも多く、その丈夫なパッケージがけっこうなゴミになる)

等々、完璧は難しくても、できる範囲でゴミを削減していきたいと思っています。