東京都庁までバンクシー作品らしきネズミの絵を見に行ってきました!

2019年5月4日

バンクシー(Banksy)覆面アーティストとして世界で有名ですね。
その素性は定かではありませんが、世界各地に神出鬼没に現れます。

今回は日本にも恐らく現れた、ということで実際の絵を確かめに行ってきました。



バンクシーのものと思われる絵の公開場所、東京都庁へ

絵が公開されているのは東京都庁第一本庁舎の2階となります。
公開期間は4月25日~5月8日です。

東京都庁第一本庁舎はこんなところ。
なにげに初めて来たかも。
新宿駅の西口からひたすら駅を背に真っすぐに歩いて10分ぐらいです。

東京都庁第一本庁舎

でも、着いて唖然、バンクシーってこんな人気なの?( ゚Д゚)

バンクシーの絵の列

この列は100m近く続いていました。

ここまできておいて、一瞬怯む。

でも列の先には“展望台”の看板。
もしかして、これは都庁の展望台に向かう人の列とか?
観光バスも何台かローターリーに止まってたし。

展望台ってそんな人気なの?

どっちにしても驚く。

う~んこれはどっちの列なのだろう?、聞けるスタッフのような人も周りにいないし、正面の扉も閉められてるから都庁の中に入れないし。

もう1度それっぽい人とか近くにいたりしないか辺りを見渡すと、係っぽい人が歩いてきた、良かった。

“バンクシーの絵を見たいのですが、この列に並ぶ形ですか?”
と尋ねてみる。

“いいえ、バンクシーの作品と思われる絵へは、この列のすぐ隣を抜けて中に入って、正面エスカレーターを上がった2階にあります”
とのこと。

バンクシーと思われる絵、そ~でした。

ということで、行列に並ばず、そのすぐ隣をすり抜けて都庁へ入る。

なんか、列並んでいる人からしたら、順番を無視して横入りした人と勘違いされてそ~。
でも間違いなくあの列には、バンクシーの絵と勘違いして並んでしまっている人がけっこういそ~な気がする。

せめて、バンクシーの作品と思われる絵はこちらから、みたいな案内板出すか、すぐに聞けるようなスタッフの人を1人常駐で配備してくれたら親切なのにな~。

バンクシー作品らしきネズミの絵

中に入るとエスカレーター発見!

“バンクシー作品らしきネズミの絵”、と書かれています。

エスカレーターと案内板

上がると、

結局並ぶのね!!

バンクシーの絵への列

防潮扉の一部に描かれたバンクシー作品らしきネズミの絵、入口!

案内板 (防潮扉の一部に描かれたバンクシー作品らしきネズミの絵、入口)

15分ぐらい待つと、ようやく辿り着きました、バンクシー作品らしきネズミの絵。
こちらです。

バンクシー作品らしきネズミの絵

バンクシー作品らしきネズミの絵

うむ。

とりあえずネズミの絵であることは自分にも分かりました。

いつも同様スタッフの方にブログとかに掲載していいか確認したい、絵とか著作権とか難しそ~だし、美術館とかだと著名な絵は撮影禁止のはずだし、でも特に周りに誰もいない。
警備の方がいたので、もはやすごく強引に勝手にこの人が代わり、ということで聞いてみる。

自分:“この絵ブログとかに掲載しても良いですか?”
警備の方:“恐らく他の皆さんもすでにいろいろ写真撮って掲載されているのでだいじょうぶではないかと思います”

恐らく、とのこと、そりゃそ~だ。
結局分からない。

でも、よく考えたらこれそもそも“バンクシー作品らしきネズミの絵”だし、“らしき”、だし。
位置的には壁やトンネルに描かれている、グラフィティと一緒のはず。

そもそもこの絵に対して、著作権が云々考えてる自分もなかなか滑稽に思えてくる。

ネズミの絵の由来

このネズミに酷似した絵は、バンクシーが監督し2010年に公開された映画Exit Through the Gift Shop (イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ)」の中で登場しています。

また、「Banksy Unofficial」という下記バンクシー公式?サイトの中でも、この絵は登場しています。

Banksy Unofficial
公式?ウェブサイト:https://banksyunofficial.com/page/14/

写真の説明文にはBanksy in Tokyo – 2003との記載がありました。

唯一違うのは、ネズミの向きが反転していること、それ以外は絵そのものだけでなく六角ボルトの位置まで全てが一緒に見えます。

この日本のネズミの絵は、展示前は元々、港区、ゆりかもめの日の出駅近くにあった防潮扉(下の写真)に描かれていました。

防潮扉に描かれたバンクシー作品らしきネズミの絵

都港湾局の職員はこの絵の存在に10年以上前から気付いていたのとことでした。

そんな前からあったのか。
でもなぜ今年になって急に注目されることになったのだろう。

一番大きいのは小池百合子東京都都知事のツイートですね。
2019年1月17日にこの作品についてツイートしています。
公務の途中で立ち寄ったそうです。

この発言はちょっと炎上してましたね。
それもそもそも分かった上での発言だったとは思いますが。

本来公共物の落書きなどを律する側の国が、それを肯定するような発言だったからですね。
というか、むしろ今は一時的ではありますが展示していますしね。
これ海外の政府も同様の現象です。

ですが、仮に本物だとしたら、バンクシーの作品なだけに、“プレゼント”というより、込められているのは逆の意味かもしれません。

この絵は真偽を確かめるために同月1月に都が撤去し、都内の倉庫に保管されました。
“現場の混乱回避と防潮扉の毀損防止、絵の保全のため、平成31年1月にパネル部分を取り外して倉庫で保管していたものです”と説明書きもありました。

その後今の都庁での展示にいたる、というわけです。

最終的な真偽は、本物の可能性が高いけれど未だ不明、とのことでした。

バンクシーに直接問い合わせて答えもらえるのが一番確実で簡単だとは思いますが、“はい、それ本物です、10数年前に日本で私が描きました”とか、絶対返答もらえなそ~な気がします。

ネズミの絵の意味は?

バンクシーの絵にはパンダや猿なども登場しますが、一番頻繁に登場するのがネズミです。

ネズミは社会的に立場の弱い者・追いやられた者・迫害された者の暗喩だと言われています。
バンクシー自身も画集「Wall and Piece」でこの点について触れ、こうも語っています。

“彼らは許可なく存在し、嫌われ、捕獲され、迫害される。(中文省略)もし君が薄汚れていて無意味で愛されないなら、ネズミは良き手本だ (They exist without permission. They are hated, hunted and persecuted ~ If you are dirty, insignificant and unloved then rats are the ultimate role model)”

この点はネズミに限らず、バンクシーの全ての作品において共通していると感じます。

昨年2018年にはフランスの美術館の壁にもネズミは現れています。
こちらはバンクシー本人のインスタグラム。

 

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. Fifty years since the uprising in Paris 1968. The birthplace of modern stencil art.

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“1968年にパリで反乱が起きてから50年、現代のステンシルアートはここで生まれた”とバンクシーはネズミの写真とともにインスタグラムの中でコメントしています。

ステンシルアートは段ボールや厚紙等を使用して作った型紙にスプレーを吹き付けて絵柄を作成します。
港区に出現したネズミの絵もステンシルアートです。

その他、パリにはピンクのリボンをしたネズミの絵もあります。
その頭上には1968(8だけ横向き)の数字。

1968年はフランスで五月革命(五月危機)が起こった年です。

東京の港区に現れたネズミの絵が仮に本物だとしたら、その意味はなんでしょうか?

描かれた場所の少し先には築地市場があります。
昨年は豊洲への移転でネズミの移動についても話題となりました。

バンクシーが示すネズミはあらゆる社会的な弱者・追いやられる側の人間も示唆します。

描かれた扉には通行止めの文字、反転させられたネズミ。

東京に現れたこのネズミの絵はなにを物語っているのでしょうか。

まとめ

バンクシーか否か、世界各地で描かれた作品はよく議論にのぼります。

ですが、もはや仮に本物でなくても、ここまで似せていたら、その技術と努力に自分は敬意を表したい(あくまで技術と努力に関して)。
もはや本物でもそ~でなくても、これだけ世間の話題と国の関心を集めた、という時点であっぱれ、と思います。

でも、考えてみると面白い。

同じ絵でも技術があれば、世間・国から称賛され、行列までして遠い所からも自分含めたくさんの人が見にくる、下手だと、単なる景観を乱す落書きと見なされ批判の対象&見つかれば罰せられる。

人生とは、歴史とは、勝者が正義、そんな感じなのだろうかな。

そんなとこも含めバンクシーの絵はいろいろ語っている気がします。

バンクシーの他の作品については、下記記事でもまとめましたのでご興味のある方はこちらもご参照ください。

覆面芸術家バンクシーとは?その作品の意味は?

バンクシー作品らしきネズミの絵

住所:東京都新宿区西新宿2-8-1
展示場所:東京都庁第一本庁舎2階
最寄り駅:都庁前駅(都営地下鉄大江戸線)、新宿駅(JR)
展示時間:9:30~18:30 (最終日は14:00まで)
展示期間:4月25日~5月8日