マイクロプラスチックの問題って簡単に言うとなに?分かりやすくまとめてみました!

マイクロプラスチックの問題って簡単に言うとなに?

ここ数年でよく耳にするようになったマイクロプラスチック

環境問題の1つであるということは分かっても、実際にマイクロプラスチックとは何なのか、何が問題でどんな被害があるのか詳細がはっきり分からない部分があります。

ここでは、マイクロプラスチックについてできる限り簡単に要点をお伝えできればと思います。



マイクロプラスチックとは簡単に言うとなに?

マイクロプラスチックとは5mm以下のプラスチックのかけらを指します。

研究者の中には、1mm以下の微小なプラスチックをマイクロプラスチックと定義する人もいます。

マイクロプラスチックのマイクロビーズとはなに?発生する原因は?

プラスチックと言えば、ビニール袋から家電まであらゆるところに存在します。
これらの物は大きく目に見えるので、分かりやすいマイクロプラスチックの例です。

マイクロプラスチックの中には目に見えない程極微小なものもあります。

それがマイクロビーズです。

マイクロビーズは1mm以下の超微小なマイクロプラスチックのことです。

ポリプロピレン・ポリエチレン・ナイロン等、Pで始まる名前のマイクロビーズは現在分かっているものでも67種類あります。

歯磨き粉・洗顔料・ボディーソープ・化粧品に入っているマイクロビーズ

私達が普段の生活で毎日のように使う歯磨き粉・洗顔料・ボディーソープ・化粧品の中にマイクロプラスチックは存在します。

洗顔料やボディーソープでは、肌の汚れや古い角質を除去する目的で添加されています。
化粧品ではキラキラ光るラメがマイクロビーズです。

服を洗濯すると発生するマイクロファイバー

合成繊維で作られた服を洗濯をするだけでマイクロビーズは発生します。

普段着ている服はポリエステルやナイロンといった化学合成繊維でできていないでしょうか?

ポリエステルはとりわけ衣類に使われることが多いです。

合成繊維は繊維状のプラスチックです。

洗濯するたびに微小な繊維が引き剥がされマイクロファイバーとなります。
マイクロファイバーは8マイクロメートル以下の極細の合成繊維・化学繊維のことです。

細かく言えば、ポリエステルやナイロン等の化学合成繊維でできた服は、着ているだけでもマイクロファイバーを発生させます。

イギリスのEllen MacArthur Foundation’sの報告によると、50万トンのマイクロファイバーが毎年海に流出しており、これは500億本のペットボトルに相当するとのことです。

河川から海へと流出するマイクロビーズ・マイクロファイバー

歯磨き粉や洗顔料・ボディーソープ等に含まれるマイクロビーズや洗濯時に発生するマイクロファイバーは、使用後排水管を通って最終的に河川・海へと放出されます。

1mm以下と極めて微小なサイズの為、排水処理設備でもその全てを回収することは不可能です。

処理設備を抜けたマイクロビーズ・マイクロファイバーは、海洋へ排出されるまでの過程で様々な周りの化学汚染物質をスポンジのように取り込み、最終的に有害物質となり河川から海洋へと放出されていきます。

マイクロプラスチックは何が問題?

マイクロプラスチックによって引き起こされる問題は、“海洋とそこに住む海洋生物への汚染”・“人体への影響”・“大気の汚染”と大きく分けて3つあります。

海洋と海洋生物の汚染

路上に捨てされたプラスチック類や適切に廃棄処理されなかったプラスチック、私達が普段使用する歯磨き粉やボディーソープ・化粧品から出たマイクロビーズの一部は最終的に河川・海へと流れていきます。

海洋中にゴミが流れだすので、海が汚れるのは想像がつきます。

同時に海に住む魚・海鳥から海中の極小の微生物までマイクロプラスチックは汚染していきます。

マイクロプラスチックを餌と間違えて誤食・誤飲してしまうからです。

プランクトンのような小さな生物もマイクロビーズ程の極小サイズとなると誤食・誤飲します。
動物プランクトンはマイクロビーズを植物プランクトンと間違えて誤食することがあります。

マイクロビーズは海中へ放出される間に化学物質を取りこんでいくので、それ自体が有害な物質です。
プランクトンがこのマイクロビーズを食べ、そのプランクトンを魚や貝類が食べ、魚介類の体内で有害物質が濃縮されていきます。

海底のサンゴもマイクロプラスチックを食べることで白化現象が起きていることが明らかとなっています。

白化現象は文字通りサンゴが白くなってしまう現象ですが、サンゴに共生している褐虫藻がサンゴの体内から脱出することから最終的には死に至る現象です。

マイクロプラスチックは食べてもサンゴの栄養とはならず栄養失調となり、褐虫藻との共生関係が崩れてしまうのです。

サンゴが死滅すれば、サンゴに生息していた魚も住みかを追われ、海中の生態系のバランスが崩れます。

人体への影響

人間が直接マイクロプラスチックを誤食・誤飲することはありません。
(次にご紹介する大気中に浮遊するマイクロプラスチックの例はまた別です。)

ですが、魚介類は人間も食べます。

魚介類がマイクロプラスチックを既に取り込んでしまっています。
このマイクロプラスチックもプランクトン→魚と凝縮された汚染物質を持ったものです。

と言っても、自分達が普段食べる魚や貝はだいじょうぶなのでは?と思うかもしれませんが、東京湾・大阪湾・琵琶湖等でマイクロプラスチックを体内に吸収した魚が発見されています。

京都大学の田中周平准教授が実際に行った調査では、東京湾・大阪湾・琵琶湖の魚の4割からマイクロプラスチックが検出されています。

人間が海へと放出した物質は最終的に食として人間の体内へと戻ってきているのです。

大気・空気の汚染

マイクロプラスチックの汚染と言えば海を想像しますが、実際はその範囲は陸上の大気にも広がっています。

極小のマイクロビーズは空気中に浮遊します。

実際に福岡工業大学の客員教授である永淵修氏が福岡市の大気を調査し、マイクロビーズの浮遊を確認しています。

マイクロビーズは風に乗って国境も超えて広がります。

空気中のマイクロビーズは呼吸によって体内に入り肺まで到達します。
食べものだけでなく、空気中からもマイクロプラスチックは人体に取り込まれるのです。

マイクロプラスチックの問題に対する日本の対策

日本政府の対策

「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」を2019年に環境省が策定しています。

具体的な内容の概略を以下にまとめました。

・プラスチックごみの回収・適正処理をこれまで以上に徹底し、ポイ捨て・不法投棄及び非意図的な海洋流出の防止を進める
・海洋流出しても影響の少ない素材の開発やこうした素材への転換など、イノベーションを促進する。
・廃棄物の適正処理等に関する知見・経験・技術等を活かし、途上国等における海洋プラスチックごみの流出防止に貢献する

詳細は下記「環境省の報道発表資料」より確認することができます。

「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」の策定について
https://www.env.go.jp/press/106865.html

企業の対策

マイクロプラスチックの問題に自主的に取り組んでいる企業もあります。

例えば身近なところでは、セブンイレブンおにぎりの包装は全て植物由来の原料を配合したバイオマスプラスチック素材です。
昨年2019年に、通常のプラスチックのものからバイオマスプラスチック素材の包装へと切り替えています。

スターバックスコーヒーも2018年にプラスチック製のストローを廃止しましたね。
プラスチックストローはその形状から適切に処理されず、海に流れていってしまうことが多いからです。

詳細はこちらの記事でもご紹介しています。
スタバにマック、プラスチックストローがアメリカで次々に廃止!

化粧品メーカーでは資生堂花王コーセー等がマイクロビーズを天然由来の成分や植物性の代替素材のものに切り替えています。

包装・保存容器ではスタッシャー(stasher)プラスチック代替品として100%ピュアプラチナシリコンの容器を販売しています。

自分も昨年オーガニックライフスタイルEXPOに行った時に購入し、時々利用していますが繰り返し使えるので便利です。

アウトドアファッション・ギア大手であるパタゴニアマイクロファイバーをキャッチする洗濯ネットGUPPYFRIEND Washing Bagを開発・販売しています。

レジ袋が今年から全国で有料化となったのもマイクロプラスチックへの対策ですね。

マイクロプラスチックを減らすために個人ができること

まず一番簡単にできることは買い物の際に有料で袋を買うのではなくエコバックを持っていくことです。

わずかでも無駄な支出も同時に減らせるので持参するに越したことはありません。

夏は特にペットボトルを買う人も多いのではないでしょうか、正直自分もなのですが。
ここもマイボトルを持っていくことでプラスチックのゴミを減らすことができますね。

調理済みのお弁当等の料理も、大きなブラスチックの容器に入っているので、これも家で作れば必要ありませんし、かかるお金もずっと抑えられます。

普段着る服も合成繊維でできた服の代わりに天然繊維で作られた服を着ることでマイクロファイバーを減らすことができます。

2年程前に展示会に行ったのですが、うさとの服とか良いかもですね。
うさとの服の展示会(北鎌倉)に行ってきました~!想像以上に奥深い服でした!

商品を買う時も、製造している企業を選ぶことでマイクロプラスチックを減らすことができます。

スターバックスやスタッシャー・パタゴニア、資生堂や花王などのように、環境問題を視野に入れて商品やサービスを販売している企業から買えば、間接的にマイクロプラスチックの削減に貢献していることになります。

その企業の商品を買うということはその企業に1票を入れて支持をしている、ということになります。
せっかく入れる1票でしたら、少しでも地球環境を視野に入れた製品を提供している企業に入れたいところです。

マイクロプラスチックの問題まとめ

正直自分自身が普段の生活を見直すと、プラスチック製品をよく使用しています・・。

マイボトルを持参しても、夏などは結局足りなくて最終的にペットボトルを追加で買ったり、調理済みの商品を買ったり、そしてたまにエコバックや代わりとなる袋を持参し忘れたり。

着ている服もオーガニックコットンの服もいくつかありますが、合成繊維で作られた服もまた多いです、というより洗濯するだけでマイクロプラスチックが発生するとは思っていませんでした。

いろいろ自分も普段の生活を見直す必要があります。

後は、普段買う製品もしっかり選ぶ必要があると感じました。

知らずに使っていた商品が環境や動物に大きな負荷をかけている可能性もあるからです。
基本自分はオーガニック・生分解性・植物性のものを選んで使用しているのですが、中にはしっかりと調べずに購入している商品もあるからです。

そもそも物自体を減らす、ということが大切ですね。
本当に必要なものって、多分自分が思っているよりずっと少ないはずです。

プラスチックの使用を見直すことで、ライフスタイルそのものも見直していくことができるはずです。